これからの不安は多分にある。
不安ばかりが目に留まる。
なんの成功体験も持ち得ていない自分は、
どうやって自信を持っていけばいいのか、と暗くなる。


そんなことばかり考えるから、
視点を変えようと、料理をすることにした。
カロリーが高いものは食べたくない気分だった。
ならば野菜をごっそり入れよう。それで炒めてやろう。
膨大な野菜を包丁で切っていくあの工程や、
かさがある野菜が、
フライパンの上で炒めているうちに、みるみる小さくなっていく、
その様子を見るのが、どこかスッキリして好きなのだ。

スマホで調べて出てきたレシピが、冬野菜の炒め物。
ニンジン、レンコン、エリンギ、そしてカブをドサドサとフライパンに入れ、
そこにオリーブオイルと顆粒コンソメを投入。
焼き色がつくまで炒めた後は、ふたをして5、6分中火で放置。

コンコンと野菜を切っていくと、
フライパンには溢れんばかりの量になっていく。
ひょっとしたら、フライパン小さかったかもしれない。
これはチョイス間違えたか、とヒヤヒヤする。
さらにはオリーブオイルとコンソメを多めに入れてしまい、
いよいよ見切り発車の感が強まってきた。
まあいいや。最悪ひとりで食べ切ろう。
もしアブラアブラしてしまったとしたら、
あの日の苦痛が蘇るだろう……

(ふと、肉じゃがを作りたくなって、
そしたら必要な量の3倍くらいの油を入れてしまい、
おまけに炒めすぎてジャガイモがボロボロ、野菜も焦げ焦げに。
ドロドロで焦げ焦げの肉じゃが4人前を、半べそで食べ切り、
直後に腹を下したハートフルエピソードが……) 


と、
ふたをして5分経過。
どうでしょうかね、どうでしょう??


ん!
味が薄い!
これは味が薄い。引き出したわけでもなく素材の本来の味だ。
コンソメを足し、少し和えて、また味見。
うん……ちょっとよくなったかな。
素材本来の味素材本来の味。唱えていればなんとかなる。

皿に移し、夕飯として、
なんだかんだで満足の味に落ち着いた。
自分で作ると、どうやっても愛着がわくもので、
ホロホロのカブも愛おしい。ホッロホロだけど。
いやあ、レンコンの甘いこと甘いこと。
ニンジンもバター炒めでもないのになんと甘くできあがったのでしょう。

ああ、よいよい。
ごちそうさまでした。


で、この記事は、
「これから先の不安が強い」という書き出しだったこと、
もう端に置かれてしまったとお気づきでしょう。
実際料理しているあいだに、飛んで消えていってしまいました。
そんなもんなんですよねえ。悩みとかってね。



はい、今日はこれでおしまいです。